歯石
1. 歯石の形成メカニズム
口腔内には、様々な種類の細菌が常在しています。 食事をすると、食物残渣や唾液中のタンパク質などが歯の表面に付着し、細菌の栄養源となります。 これらの細菌は、歯の表面に膜状のコロニーを形成し、歯垢と呼ばれる粘着性の物質へと変化します。
歯垢に含まれる細菌は、様々な代謝産物を生成します。 その中には、唾液中のカルシウムやリン酸などのミネラルを沈着させる作用を持つものが含まれます。 これらのミネラルが歯垢に付着し、石灰化することで、歯石が形成されます。
一度形成された歯石は、歯の表面に固着するため、ブラッシングでは除去できません。 歯石は、新たな歯垢の付着基盤となり、さらに石灰化が進んで、歯石の塊が大きくなっていきます。
2. 歯石がもたらす悪影響
歯石は、歯周病の原因菌の温床となります。 歯石に付着した細菌は、歯肉に炎症を引き起こし、歯肉炎へと進行します。 歯肉炎が進行すると、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の間に隙間が形成されます。 歯周ポケットは、細菌にとって理想的な繁殖場所となり、歯周病の悪化を招きます。 歯周病が進行すると、歯槽骨が破壊され、歯がぐらつき、最終的には抜けてしまう可能性があります。
歯石は、虫歯の原因菌の付着基盤となり、虫歯リスクを高めます。 歯石の表面は、歯のエナメル質よりもざらざらしており、細菌がより付着しやすい構造です。 細菌が歯石に付着し、糖分を分解することで酸を生成し、歯のエナメル質を溶解します。 虫歯が進行すると、歯に穴が開き、痛みや食事のしづらさなどの症状が現れます。
歯石に付着した細菌は、硫化水素などの悪臭物質を発生させます。 これらの悪臭物質は、口臭の原因となります。
歯石は、歯並びの悪化や発音の障害を引き起こす可能性もあります。 歯石の表面は、舌や頬を傷つけやすく、口内炎の原因となることも あります。
3. 歯石の予防
歯ブラシと歯磨き粉を使って、歯の表面を丁寧にブラッシングします。 特に歯と歯肉の境目は、歯石がつきやすい場所なので、丁寧に磨くように心がけましょう。 歯ブラシの選び方や磨き方については、歯科医に相談することをおすすめします。
歯ブラシだけでは届かない歯と歯の間の汚れを、デンタルフロスで取り除きます。 デンタルフロスの使い方は、歯科医や歯科衛生士に教わることをおすすめします。
マウスウォッシュは、歯の表面の細菌を殺菌し、口臭予防にも効果があります。 マウスウォッシュを選ぶ際は、殺菌効果の高いものを選びましょう。
定期的に歯科医院を受診し、歯石の除去や歯のクリーニングを受けましょう。 歯科医は、歯石の付着状況や歯周病のリスクを判断し、適切なアドバイスや治療を提供します。
4. 歯石の除去
スケーラーと呼ばれる器具を用いて、歯の表面に付着した歯石を削り落とす方法です。
スケーラーと呼ばれる器具を用いて、歯の表面に付着した歯石を落とす方法です。 歯石の量や場所によって、手動式スケーラーや超音波スケーラーなどの様々な器具が使用されます。
スケーリング後に、歯の表面を研磨して、滑らかにする方法です。 ポリッシングによって、歯の表面がツルツルになり、歯垢の付着を防ぐ効果があります。
まとめ
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